Letter

非線形光学結晶における高調波スピン軌道角運動量カスケード

Nature Photonics 14, 11 doi: 10.1038/s41566-020-0691-0

光角運動量に基づくフォトニック技術によって、光スピン軌道相互作用(通常は空間的に設計された光学物質における線形光学過程を指す)の重要な役割が実証されている。今回我々は、円偏光の下で均一結晶の非線形光学の基礎を再検討し、近軸光のスピン軌道角運動量スペクトルの増強に関する実験結果を報告する。この実証は、3回回転対称性の結晶を用いた第二高調波生成の枠組みの中で行われた。線形スピン軌道結合と非線形光波混合が相互に影響するため、1つの基本状態から第二高調波場の4つのスピン軌道光学状態が予測されており、これらの状態のうち3つが実験的に検証された。今回の知見は、軌道角運動量多重化、モード渦光源、高次元パラメトリック過程、多状態光磁化を実現するスピン制御された非線形光学的方法を示すだけでなく、光のスピン軌道相互作用の見地から非線形光学の基礎を再検討する価値があることを示唆している。

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