Article

光の偏光状態によって分数次数の結び目を作る

Nature Photonics 13, 8 doi: 10.1038/s41566-019-0450-2

通常、単色光の基本的な偏光特異点は、座標回転、すなわち電磁場の空間依存性を角度θ回転し、偏光をその角度の倍数であるγθ回転する対称操作の下での不変性を伴う。こうした対称性は、Jγ = L + γSの形の混合した角運動量によって生じ、一般的にメビウスの帯トポロジーを生みだすとともに、その調整パラメーターγは整数値と半整数値に制限される。今回我々は、さまざまな周波数で反対に回転する円偏光ビームの「双円の(bicircular)」重ね合わせのより高い内部対称性を利用して、任意の有理数γの座標回転下で不変な光ビームを作っている。我々は、このビームにトーラス結び目のトポロジーがあり、トーラス結び目角運動量Jγによって生じる部分群を反映していることを示すとともに、生じた光の偏光特異点を、三次とより高次の電場モーメントテンソルを使って特徴付け、非線形偏光トモグラフィーを使って実験的に観察した。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度