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エコー式高調波生成自由電子レーザーからのコヒーレント軟X線パルス

Nature Photonics 13, 8 doi: 10.1038/s41566-019-0427-1

X線自由電子レーザーは、相対論的電子ビームによって放出される光を増幅するもので、非線形光学技術をより短波長に広げつつあり、内殻準位からの電子遷移を励起して調べることによって、元素特異性を加える。こうした技術は、スペクトル的に純粋で波長調節可能なパルスを作る、安定な自由電子レーザー源があれば、大きな恩恵を受ける。我々は、いわゆるエコー式高調波生成の構成で自由電子レーザーを作動させることによって、そうした必要条件を満たせることを示す。今回我々は、外部の従来型レーザーを2つ使って、X線放出前の電子ビームの縦位相空間を正確に調整した。我々は、FERMI自由電子レーザーユーザー施設において、安定で強度が高くほぼ完全にコヒーレントなパルスを生成する高利得エコー式高調波発生レーザー発振を、5.9 nm(約211 eV)という短い波長で実証する。電子ビームの不完全さに対して感度が低く、2.6 nm(約474 eV)までの安定で狭帯域のコヒーレント放出が観測されたことから、この技術は、X線スペクトル領域でレーザーに似たパルスを生成する有力な候補になり、短波長での多次元コヒーレント分光への扉を開く。

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