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巨視的なナノ構造物体の自己安定的フォトニック浮揚と推進

Nature Photonics 13, 4 doi: 10.1038/s41566-019-0373-y

光は物体を操作する強力な手段であるが、既存の方法は高強度集束光を必要とすることが多く、操作される物体の形状、材料、サイズが制限される。今回我々は、物体表面の光散乱の異方性を制御することによって、巨視的物体(ミリメートルスケール、センチメートルスケールはもとより、メートルスケールの物体も)を自己安定的に光学操作できる可能性があることを報告する。我々は、シリカ基板上のシリコン共振器を特徴とするスケーラブルな設計において、光軸に対して回転や並進移動をさせても自己安定化できるナノフォトニック構造を特定した。大面積にわたる散乱のナノスケールの制御は、散乱位相を操ることで、復元挙動を生じさせる。この手法は、入射光の集光も、物体の形状、サイズ、材料組成の過度の制約も必要としない。今回の研究結果は、巨視的物体を操作するプラットフォームにつながる可能性があり、その応用は、ウエハースケールの非接触製造・組み立てから、宇宙探査を目的とした超軽量宇宙船、さらにはレーザー推進ライトセイルの軌道制御まで多岐にわたる。

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