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結晶の三次元フェムト秒レーザーナノリソグラフィー

Nature Photonics 13, 2 doi: 10.1038/s41566-018-0327-9

これまで、固い光学結晶のナノ構造化は、圧力によってクラックの形成と拡大が誘起されるため高精度の立体作製過程を使えないので、その表面に限定されてきた。今回我々は、エッチング前に直接レーザー書き込みを使用することで、一般的なレーザー結晶であるイットリウム・アルミニウム・ガーネットとサファイアのナノ細孔化学エッチング速度を、(0.6 nm h−1未満から約100 μm h−1へ)5桁以上向上できることを示す。この過程によって、脆性破壊を生じさせずに、特徴サイズが100 nmの任意の三次元ナノ構造体を、センチメートル大のレーザー結晶の内部に作ることが可能になる。我々は、この技術の可能性を例示するため、イットリウム・アルミニウム・ガーネットでサブ波長回折格子とナノ構造化光導波路を、サファイアでミリメートル長のナノ細孔を作製した。今回の方法によって、ナノフォトニクスの概念を固体レーザーと結晶光学の分野に移行させる道筋が得られる。

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