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生体ダイナミクスのセンチメートルスケールかつマイクロメートル分解能のビデオレートイメージング

Nature Photonics 13, 11 doi: 10.1038/s41566-019-0474-7

高い時空間分解能での生体ダイナミクスの大規模イメージングは、システム生物学研究に不可欠である。しかし、従来の顕微鏡は、空間帯域幅積の定理によって、達成可能な視野と空間分解能が本来トレードオフの関係にある。その上、大規模イメージングプラットフォームによって得た大量のデータを処理する能力が、さらなる課題となっている。今回我々は、試料平面を大きな球状画像面上に拡大した後、複数の平面センサーとシームレスに共役させた平面–曲面–平面イメージング(flat–curved–flat imaging)戦略の使用を提案することによって、このボトルネックを解消した。今回の実時間・超大規模・高分解能(RUSH)イメージングプラットフォームは、視野10 × 12 mm2、デコンボリューション後約1.20 μmの均一分解能、毎秒5.1ギガピクセルのデータスループットで動作する。我々は、このRUSHプラットフォームを用いて、覚醒して行動しているマウスの脳全体の構造イメージングと機能イメージングなど、センチメートルスケールかつマイクロメートル分解能で生体ダイナミクスのビデオレートのギガピクセル・イメージングを行った。

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