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孤立高調波パルスの偏光制御

Nature Photonics 12, 6 doi: 10.1038/s41566-018-0145-0

フェムト秒レーザーで駆動される高調波生成によって、分子や物質の最速のダイナミクスを捉えることができる。しかし、これまでのところ、直線偏光の最短孤立アト秒パルスしか生成されておらず、研究可能な物理過程の範囲が限られている。今回我々は、逆方向に回転する2つの数サイクルレーザービームによって駆動される非共線的な高調波生成を利用することで、極端紫外孤立パルスのロバストな偏光制御を実証している。我々は、中心光子エネルギーが33 eV、変換限界が190 as、予測線形チャープが330 asの円偏光スーパーコンティニウムを生成している。また、2つの逆回転する駆動パルスの楕円率を同時に調節することによって、変換効率を犠牲にせずに極端紫外孤立パルスの偏光状態を円偏光から楕円偏光を経て直線偏光へと制御している。純粋な円偏光スーパーコンティニウムの生成とともに、螺旋性と楕円率の完全制御が実現されたことによって、円二色性のアト秒計測への道が開かれる。

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