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フラストレートしたトンネルイオン化によって生じたコヒーレント極端紫外線放射

Nature Photonics 12, 10 doi: 10.1038/s41566-018-0255-8

コヒーレント極端紫外線放射は、高調波生成と、強いレーザー場にさらされた原子からの多光子励起によって得ることができる。今回我々は、強い少サイクルレーザーパルスによって励起されたHe原子から、新たな種類のコヒーレント極端紫外線放射が生じることを報告する。フラストレートしたトンネルイオン化(FTI)と呼ばれる過程で、強いレーザー場におけるトンネリングの後、原子が励起され得る。我々は、FTIによる励起によってコヒーレント極端紫外線放射が生じ、その強度はレーザー場の楕円率とキャリアエンベロープ位相に強く依存することを見いだしている。さらに、放射の伝播方向は、アト秒灯台技術を使ってコヒーレントに制御できる。このトンネリングと再結合ダイナミクスのコヒーレント制御によって、アト秒物理学の基礎が得られており、コヒーレント光源としてFTI放射の利用が有望になり、超高速分光における新たな機会がもたらされる。

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