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環境光での単一分子検出のための巨大集光ナノアンテナ

Nature Photonics 11, 10 doi: 10.1038/s41566-017-0001-7

今回我々は、数千のドナー色素から単一のアクセプターへエネルギーを集めることができるポリマーナノアンテナによる、単一分子放射の増強を調べている。このナノアンテナでは、大きな対イオンを使ってカチオン色素が非常に近接して結びつけられているため、励起エネルギーの超高速拡散(30 fs以下)が最小の損失で可能になる。今回の直径60 nmのナノ粒子は、1万を超えるローダミン系ドナー色素を含み、1~2個のアクセプターへ効率的にエネルギーを移動できるので、アンテナ効果は約1000倍になる。このため、単一のCy5系アクセプターは、量子ドットQD655の25倍明るくなる。こうしたアクセプター色素放射の先例のない増幅によって、単一分子測定で一般的に必要な照射量の1万分の1未満の照射量(1~10 mW cm−2)で単一分子の観察が可能になる。最終的に我々は、20倍の空気対物レンズとスケーラブルな相補型金属酸化膜半導体(CMOS)カメラを含む基本的な構成を使って、太陽光に相当する強度で発散光を試料に照射するだけで単一のCy5分子を検出できた。

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