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原子核光格子におけるX線と原子核の集団的な強い結合

Nature Photonics 10, 7 doi: 10.1038/nphoton.2016.77

第三世代シンクロトロン放射光源とX線自由電子レーザーが出現して、高エネルギーX線を用いて量子光学実験を行う機会が開かれた。このエネルギー領域の実験で最も重要な原子系は、強く核共鳴する57Feメスバウアー同位体である。行われた実験には、集団ラムシフト、電磁誘導透過の観測、X線の亜光速伝搬、自発的に生じたコヒーレンスの測定が含まれる。しかし、こうした実験では、原子核と光場は弱い結合しかしていなかった。多くの量子光学の応用に望ましい原子核とX線の集団的な強い結合は、まだ調べられていない。今回我々は、57Fe層と56Fe層が交互に重なった周期的配列におけるX線励起と物質励起の集団的な強い結合を観測している。今回の実験結果は、X線量子光学の手法の範囲を広げ、強い結合が関与する現象をX線エネルギーで観測し、利用する道を開く。

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