Article

周波数領域のホン–オウ–マンデル干渉

Nature Photonics 10, 7 doi: 10.1038/nphoton.2016.74

ホン–オウ–マンデル(HOM)干渉は量子的な区別できない粒子の最も顕著な特徴の1つであり、多くの量子情報プロトコルの中核として使われている。1987年に初めて観察されて以来、HOM干渉は、2つの同一なボソンをビームスプリッターの2つの入力ポートに入力したとき生じる現象として理解されている。本論文では、色が異なる2つの光子が示すHOM干渉を観察した結果を報告する。我々は、強いコヒーレント光によって駆動される2次非線形媒質を介した周波数領域のビームスプリッターを開発した。このデバイスを通過する光子は、その色を確率的に変える。色が異なる2つの光子を含む単一パルスをビームスプリッターに入力すると、出力光子対は同じ色になる傾向を示し、明瞭度は古典的限界を超えた。波長分割多重化と組み合せれば、今回の結果は、量子情報処理用の高度に集積した光回路の小型化への道を開くことができる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度