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レーザーから高次ポアンカレ球ビームを制御して生成する

Nature Photonics 10, 5 doi: 10.1038/nphoton.2016.37

光の角運動量は、高次ポアンカレ球上の位置によって記述することができる。そこでは、スピン角運動量状態と軌道角運動量状態の重ね合わせによって、レーザービームが生成され、こうしたビームには顕微鏡法から材料加工まで数多くの用途がある。そうしたビームを生成する手法は数多く存在するが、これまでどの手法も光源で生成することができなかった。今回我々は、高次ポアンカレ球上の全ての状態を生成できる新種のレーザーについて報告する。我々は、レーザー共振器内での幾何学的位相制御を利用して、軌道角運動量に対して偏光をマッピングし、標準的なレーザー共振器の軌道角運動量縮退が解け、純粋な軌道角運動量ビームが生成される可能性があることと、光源において高い純度で一般化ベクトル渦ビームが生成される可能性があることを実証している。今回の結果は、共振器内における幾何学的位相制御を利用して構造光を生成する新しいレーザーに向けて道を開くものである。

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