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固体スピンキュービットにおけるベリー位相の光操作

Nature Photonics 10, 3 doi: 10.1038/nphoton.2015.278

量子状態間の位相関係は、量子情報を蓄積し処理するリソースになる。一般的に量子位相は、エネルギー相互作用を調整して動的に制御されるが、周期的発展中に蓄積する幾何学的位相を利用すると、雑音に対して優れたロバスト性が得られる可能性がある。これまで、固体系における幾何学的位相の実証には、空間分解能が限定されるマイクロ波場が用いられていた。今回我々は、ダイヤモンド中の個々の窒素空格中心に幾何学的位相、すなわちベリー位相を蓄積する全光学的方法を実証している。回折限界のレーザー光によって制御した誘導ラマン断熱通過を用いて、ブロッホ球の周りに窒素空格中心のスピンをループさせ、任意のベリー位相を取り囲んだ。我々は、断熱性の損失とデコヒーレンスに起因するこの制御の限界と、実験制御パラメーターに生じる雑音に対するロバスト性を調べた。こうした手法によって、光によって結合され制御される固体キュービットのフォトニックネットワークにおいて、光学的な幾何学操作を行う基盤が得られる。

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