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グレーデッドインデックス・マルチモード・ファイバーにおける自己組織化不安定性

Nature Photonics 10, 12 doi: 10.1038/nphoton.2016.227

マルチモードファイバー(MMF)は、時空間ダイナミクスの研究分野で注目を集めるとともに、超高速ファイバー光源、イメージング、通信との関連でも関心を集めている。こうした関心は、シングルモードファイバー構造と比べて3つの相違、すなわち、時空間的複雑性(情報容量)、無秩序の役割、複雑なモード間相互作用があることに起因する。これまで、MMFは、これらの特性の1つ以上を無視できる限定的な場合について研究されてきた。今回我々は、これらの要素が全て揃った領域を研究している。我々は、時空間的変調不安定性と、これに先行する空間的なビームクリーニング現象を観測している。また、我々は、これらの過程の起源が、グレーデッドインデックスMMFにおける共通の不安定アトラクターであるという証拠を提示している。アトラクターの自己組織化と不安定性はともに、協同的な無秩序、非線形性、散逸を特徴とするモード間相互作用に起因している。MMFにおいて無秩序によって増強される非線形過程は、将来の通信に重要な影響を及ぼし、今回検討したダイナミクスの多面性は、MMFが複雑科学のさまざまな問題を調べる実験室となる可能性を明確に示している。

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