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プラズモニックな全光学的に調整可能な波長シフター

Nature Photonics 1, 12 doi: 10.1038/nphoton.2007.229

現在、波長分割多重化ファイバー線は通常1チャネル当たり10Gビット/s−1で動作している。静的なパスネットワークから、多数のノードから成り、チャネルをアド/ドロップし効率良くリアサインする真に全光学的なネットワークへ移行するには、全光学的な波長シフトを行う改良されたツールが必要であろう。特に、光データの搬送波波長(周波数)を数十ナノメートル(THz領域)にわたって電気変換のボトルネックなしにシフトする必要がある。この問題に対してよくやられるのは半導体光増幅器内部において2つの波長間の非線形相互作用を利用する方法だが、もっと新しい方法ではテラヘルツ周波数の電気光学変調とポラリトンを使う。本論文では、調整可能な周波数源として光励起プラズモンを使い、ラマン散乱を通してこれをレーザー周波数と混合する原理の概要を示し、実証した。この方式は全光学的で、制御レーザーのパワーを変化させるだけで出力搬送波の波長の動的な制御が可能になる。

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