In This Issue

広がりを止める

Nature Photonics 1, 11 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue61480

フォトニック結晶中で可能な光の強い閉じ込めは、多種多様な物理現象をもたらしてきた。その1つの例が、スーパーコンティニウム発生、すなわち非常に短いレーザーパルスから広い波長域の強い光が発生する現象である。スーパーコンティニウム発生は、多くの効果の複雑な相互作用によって起こりうる現象であり、すべての物理過程が完全に理解されているわけではない。バース大学(英)のA GorbachとD Skryabinは「なぜ光パルスは正常分散条件でファイバーを伝搬するとき時間的に広がらないのか」という1つの疑問について調べた。解決の鍵はソリトンである。ソリトンは一定の分散条件のもとでのみ存在する非分散性パルスである。異なる波長で伝搬する光パルスとソリトンは相互作用し、ゆっくり伝搬するソリトンが光パルスの障壁として働き、その広がりを妨げる。この新たな見解は広帯域光源の設計に役立つであろう。

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