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超小型高Qフォトニック結晶ナノ共振器における1ナノ秒間の光子の捕捉と遅延

Nature Photonics 1, 1 doi: 10.1038/nphoton.2006.51

光が本質的に相対論的であり、小空間に保存するのが困難であることが、現代の光学を制約している。長い光子寿命phと低速光モードを持つ媒質は、量子情報および光学処理において重要な役割を果たす。超高Q値(Q)を持つフォトニック結晶共振器は、その極小の体積により注目されているが、Q値の高さはスペクトル測定によってしか実証されていない。今回我々は、波長スケール共振器のなかで最高のQ値を持つフォトニック結晶共振器の時間領域測定について報告し、光子が1ナノ秒間捕捉されることを直接示す。これらの方法は、長いphを持つ超小型システムを明確かつ正確に観察することを可能にする。我々はまた、光パルスが~1.45ナノ秒間遅延することも示す。これは、低速光誘電体媒質で最も遅い~2x10-5 c(光速)の低速光伝搬に相当する。さらに我々は、phの範囲内でQ値を動的に変化させることにも成功した。これは、光の動的制御および光子捕捉メモリの実現への鍵となる。

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