Brief Communication

うつ病:治療抵抗性うつ病の患者1人での閉ループ神経調節

Nature Medicine 27, 10 doi: 10.1038/s41591-021-01480-w

脳深部刺激療法は、大うつ病のような神経精神疾患に対する有望な治療法である。この方法では、症状の重症度が上昇した場合に選択的に治療を開始させる神経バイオマーカーを見つけ出すことで最適化できる可能性がある。我々は、最初に複数日の頭蓋内電気生理学的記録と局所の電気刺激を行うことで、個別化された症状特異的バイオマーカーと、刺激により症状が改善した治療部位を見つけ出すという手法を開発した。次に我々は、うつ病患者1人で長期にわたって脳深部のセンシングと刺激を行うデバイスを埋め込み、バイオマーカーによって開始される閉ループ療法を行った。閉ループ療法は、うつ病の迅速かつ持続的な改善につながった。このn-of-1試験(単一被験者試験)の結果と手法がより大きな集団に対して一般化できるかどうかを決定するには、今後の研究が必要である。

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