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がん治療:マルチモデル前臨床プラットフォームは黒色腫の免疫療法に対する臨床応答を予測する

Nature Medicine 26, 5 doi: 10.1038/s41591-020-0818-3

免疫療法は、がん治療に大変革をもたらしたが、持続的な臨床効果が見られるのは一部の患者だけである。信頼のおける予測バイオマーカーや抵抗性克服のための標的はまだ見つかっておらず、機構評価のための信頼性の高い、正常な免疫応答を引き起こせるモデルの開発が急務であることは明らかである。本論文では、ヒト黒色腫の多様な分子サブタイプや表現型サブタイプに相当し、免疫チェックポイント阻害剤(ICB)に対してさまざまな程度の応答を示す一連の同系マウスモデルについて特徴を調べた。ゲノムやトランスクリプトーム、腫瘍浸潤免疫細胞のプロファイルの比較解析によって、臨床所見との連動が実証され、T細胞機能不全や排除プログラムと抵抗性の相関が検証された。特に、ゲノム規模の発現解析によって、ICBに対する応答における患者の転帰を予測するメラニン細胞の可塑性シグネチャーが明らかになった。このことは、黒色腫の多能性や分化の状態が、ICBの有益性を決定している可能性を示唆している。我々の比較前臨床プラットフォームは、黒色腫の臨床での挙動を再現するもので、機序や患者のケアを向上するための機構や治療戦略を明らかにするのに使用できる。

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