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がん治療:ネオアジュバント免疫療法はミスマッチ修復良好およびミスマッチ修復欠損の早期大腸がんの両方での病理学的奏効につながる

Nature Medicine 26, 4 doi: 10.1038/s41591-020-0805-8

PD-1とCTLA-4の両方の阻害は、ミスマッチ修復(MMR)が欠損している(dMMR)進行期大腸がんで高い有効性が見られるが、MMRが良好に維持されている(pMMR)腫瘍では有効性が見られない。我々は早期大腸がんでは、ネオアジュバント免疫療法が高い有効性を示すだろうと考えた。探索的NICHE研究(ClinicalTrials.gov;NCT03026140)で、dMMR腫瘍もしくはpMMR腫瘍の患者が術前にイピリムマブ単回およびニボルマブ2回の投与を受けた(pMMR群にはセレコキシブ投与ありとなしが含まれる)。主要目的は安全性と実現可能性であり、dMMR腫瘍21およびpMMR腫瘍20を持つ40名が投与を受け、3名の患者は安全性導入期間にニボルマブ単剤療法を受けた。治療の耐用性は良好で、全ての患者が遅延なく根治切除を受け、主要評価項目を満たした。イピリムマブとニボルマブの併用投与を受けた患者(dMMR腫瘍20およびpMMR腫瘍15)の中で35名は、有効性およびトランスレーショナルエンドポイントが評価可能であった。病理学的奏効は、20のdMMR腫瘍のうちの20で認められ〔100%、95%正確信頼区間(exact CI):86–100%〕、19は病理学的大奏効(major pathological response;MPR、残存腫瘍viable細胞 ≦ 10%)、病理学的完全奏効は12であった。pMMR腫瘍では、15のうちの4(27%、95% exact CI:8–55%)で病理学的奏効が認められ、MPRが3、部分奏効が1だった。CD8+PD-1+ T細胞の浸潤は、pMMR腫瘍で奏功を予測した。これらの結果は、ネオアジュバント免疫療法は、少なくとも3年の無病生存データがあるもっと大規模な研究で検証された場合、大腸がん患者の特定の集団の標準治療となる可能性があることを示している。

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