Brief Communication

ゲノム編集:CRISPR–Cas9ゲノム編集はp53を介するDNA損傷応答を誘導する

Nature Medicine 24, 7 doi: 10.1038/s41591-018-0049-z

CRISPR–Cas9によるゲノム編集が、不死化したヒト網膜色素上皮細胞でp53によって仲介されるDNA損傷応答と細胞周期停止を誘導し、機能するp53経路を持つ細胞の選別につながることが分かった。p53の阻害は損傷応答を阻止し、ドナーの鋳型を使う相同組換えの起こる割合を上昇させる。今回の結果は、p53の阻害が形質転換されていない細胞でのゲノム編集の効率を改善する可能性があること、またCRISPR–Cas9を使う細胞療法を開発する際には、p53の機能を監視する必要があることを示唆している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度