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神経変性疾患:ヒト大脳皮質内のアミロイドベータおよびタウの広がりへの神経遺伝的要素の関与

Nature Medicine 24, 12 doi: 10.1038/s41591-018-0206-4

アルツハイマー病では、タウ(tau)タンパク質とアミロイドβ(Aβ)タンパク質が神経回路に沿って蓄積する。このようなプロテイノパチーの局所的脆弱性の遺伝的背景を明らかにすることは、この病態の進行機構を解明するのに役立つ可能性がある。この目的で、我々はグラフ理論による新しい手法を開発し、これを用いて、健常成人での長期にわたるAβおよびタウの陽電子放出断層撮影(PET)画像とアレンヒト脳アトラスのトランスクリプトーム解析データの共通部分を詳細に調べた。タウとAβの蓄積に関わる経路は異なっていて、タウ経路は認知レベルと相関していた。タウの拡大とAβの拡大のパターンは脂質代謝に関係する共通の遺伝的プロファイルと関連していて、ここではAPOEが重要な役割を果たしていた。一方、タウ特異的な遺伝的プロファイルは「軸索関連型」に、Aβの遺伝的プロファイルは「樹状突起関連型」に分類された。この研究は、ヒト脳でのタウおよびAβのin vivoでの拡大に脆弱性を与える可能性のある別種の遺伝的プロファイルを明らかにしている。

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