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がん:グルココルチコイド誘導腫瘍壊死因子受容体関連タンパク質の共刺激はIL-9産生ヘルパーT細胞の誘導により腫瘍退縮を促進する

Nature Medicine 21, 9 doi: 10.1038/nm.3922

グルココルチコイド誘導腫瘍壊死因子受容体関連タンパク質(GITR)を介したT細胞刺激は、多様な腫瘍モデルで抗腫瘍活性を誘導する。しかし、その基盤となる作用機序は明らかになっていない。本論文では、GITRのアゴニストとして働く抗体DTA-1によって誘導された抗腫瘍免疫にインターロイキン(IL)9が担うきわめて重要な役割を明らかにする。IL-4受容体ノックアウト(Il4ra−/ −)マウスではIL-9発現が低下していて、DTA-1による腫瘍増殖抑制に対して抵抗性だった。注目すべきことに、IL-9の中和はDTA-1によって誘導される腫瘍拒絶を大きく障害した。DTA-1によって誘導されたIL-9は、in vivoで樹状細胞の機能を増強することによって腫瘍特異的細胞傷害性Tリンパ球(CTL)応答を促進した。さらにGITRシグナル伝達は、in vitroでTRAF6(TNFR-associated factor 6)およびNF-κB依存的にIL-9産生CD4+ヘルパーT(TH9)細胞の分化を増強し、誘導性制御性T細胞の発生を阻害した。我々の知見は、GITRの共刺激が、TH9細胞の分化促進とCTL応答増強によって抗腫瘍免疫を達成させることを実証しており、GITRアゴニストを介したがん免疫療法の作用機序を示している。

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