Review

インフラマソーム:その作用機序、病気における役割と治療法

Nature Medicine 21, 7 doi: 10.1038/nm.3893

インフラマソームは自然免疫系の受容体およびセンサーで、感染性微生物や宿主タンパク質由来の分子に応じてカスパーゼ1の活性化を調節し、炎症を誘導する。インフラマソームは、多くの炎症性疾患に関与している。最近の研究の進歩により、さまざまなインフラマソームについて、活性化の分子機構の解明が大きく進んだ。それに加えて、インフラマソームがメタボリック症候群や神経変性疾患などの、公衆衛生に多大な影響を与える病気の発症や進行に関与していることを強く示唆する証拠がマウスモデルを使って多数得られており、それらはヒトでのデータによって裏付けられている。また、炎症性疾患でインフラマソーム活性を標的とする治療法につながると思われる研究の進展も報告されている。本総説では、インフラマソーム研究におけるこのような3つの領域に焦点を絞って論じていく。

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