Perspective

プロテオスタシスと老化

Nature Medicine 21, 12 doi: 10.1038/nm.4001

細胞の損傷蓄積は、老化でほぼ全般的に見られる特徴である。細胞に含まれるタンパク質の品質管理に関わる系の解明が進み、老化した細胞ではプロテオームのストレスに対する脆弱性が高まることの理由が明らかになってきた。タンパク質恒常性、すなわちプロテオスタシスは、プロテオームに望ましくない変化が生じると、厳密に連携して働く複数の系がそれを迅速に除去することによって維持されている。本総説では、プロテオスタシスネットワークの多次元的性質をはっきり示した最近の進展に注目する。こうしたネットワークが細胞内、細胞間、さらには臓器間での協調したタンパク質恒常性維持を可能にしている。また、こうしたネットワークが老化によって機能障害を起こした際に一般的な老化関連疾患にどのような影響を及ぼすのかについても論じる。

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