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免疫:腸管微生物叢は新生仔マウスで好中球の恒常性および大腸菌K1株による敗血症に対する宿主抵抗性を調節する

Nature Medicine 20, 5 doi: 10.1038/nm.3542

新生児への微生物の定着は出生直後から始まり、在胎期間と母体微生物叢に影響され、抗生物質への曝露によって修飾を受ける。新生児では、抗生物質を使う長期間にわたる治療は、好中球によって制御される疾患である遅発型敗血症(LOS)のリスク上昇と関連している。新生児での好中球の発生や敗血症に対する感受性の調節に微生物叢が果たす役割についてはまだ明らかになっていない。我々は、妊娠した母マウスを飲用水に混入した抗生物質に曝露することで、母体の微生物の新生仔への移行を制限した。このようにして母マウスを抗生物質に曝露することによって、新生仔マウス腸管内の微生物の総数および構成種数が減少した。この結果は、抗生物質を投与された新生仔マウスおよび無菌新生仔マウスの血中や骨髄中での好中球数減少や、骨髄中の顆粒球/マクロファージに運命拘束された前駆細胞数の減少と結びつけられる。母マウスの抗生物質への曝露は、腸管でのインターロイキン17(IL-17)産生細胞の数や、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)の産生を低下させた。抗生物質を投与された新生仔マウスでは、顆粒球減少によって大腸菌K1株や肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)による敗血症に対する宿主防御が障害され、この疾患に対する感受性が上昇したが、これらはG-CSFの投与によって部分的に回復した。抗生物質を投与した新生仔マウスへ正常な微生物叢を移入すると、腸管で3型自然リンパ球(ILC)によるIL-17産生が誘導され、Toll様受容体4(TLR4)およびMyD88(myeloid differentiation factor 88)依存的に血漿中G-CSFレベルが上昇し、好中球数が増加して、敗血症に対するIL-17依存的な抵抗性が回復した。ILCを特異的に除去すると、IL-17とG-CSFに依存して起こる顆粒球増多や敗血症に対する抵抗性が生じなくなった。これらの結果は、新生仔の顆粒球増多や好中球恒常性、敗血症に対する宿主抵抗性の調節に腸管微生物叢が役割を担っていることを裏付けている。

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