Letter

エイズ:in vivoでのHIV-1潜伏の解除に有効な単剤と無効な単剤を区別する新規なex vivo手法

Nature Medicine 20, 4 doi: 10.1038/nm.3489

HIV-1は、抗レトロウイルス療法(ART)を行ってもなお、潜伏リザーバー中に残存する。このリザーバーは、HIV-1根絶に対する主要な障壁となっている。この潜伏リザーバーを浄化するために現在行われている方法は、HIV-1転写を薬理学的に誘導し、その後に感染細胞を細胞傷害性Tリンパ球(CTL)あるいはウイルスの細胞変性効果によって殺滅するというものである。T細胞を活性化せずに潜伏を解除する薬剤も、潜伏のin vitroモデルを用いて見つかっている。だが、感染患者由来の潜伏感染細胞に対するこのような薬剤の効果はほとんど分かっていない。我々は、新規なex vivo解析を用いて、調べた潜伏解除剤(latency-reversing agent:LRA)の中には、ARTを行っている患者の潜伏リザーバー中にあったHIV-1の増殖を誘導するものがないことを実証した。全てのHIV-1 mRNAに特異的な定量的逆転写PCR法の使用により、T細胞活性化を引き起こさないLRAは、患者細胞で細胞内HIV-1 mRNAの有意な増加を誘導しないことが分かったが、プロテインキナーゼCアゴニストであるブリオスタチン1のみは有意な増加を引き起こした。これらの知見は、現在使われているin vitroモデルが、in vivoでのHIV-1潜伏性を支配している機序を十分に再現していないことを実証している。さらに我々のデータは、T細胞を活性化しないLRAは、単独投与した場合にはin vivoで潜伏リザーバーの根絶を進めるとは考えられないことを示している。

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