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2014年を振り返る

Nature Medicine 20, 12 doi: 10.1038/nm1214-1365

2014年は、一見したところでは病気の大流行が続発した年のように見えるかもしれない。アジアの一部地域で再発したポリオ流行や、現在も継続中のエボラウイルス感染の拡大は大きく報じられた。だが、もっとよく見れば、2014年は、さまざまな規制の実施とゲノム医学への大型投資、それに研究予算獲得と称する積極行動主義がそこら中で見られた年だったと分かるだろう。以下は、Nature Medicine恒例の年末特集2014 in Reviewである。我々はまず、いろいろな意味で「今年の話題となった6人」を選んだ。この中には「遺伝学的検査を一般的な臨床検査として受けられるようにすべきだ」と主張する研究者や、西アフリカからの帰国後にエボラウイルス感染防止のための州政府による自宅隔離の要請に従わず騒ぎとなった医師など、反骨精神旺盛な人たちも含まれている。次いで、エボラ熱流行、STAP細胞をめぐる大騒動、世界中に広まったアイスバケツチャレンジなど、世間を騒がせた話題を月ごとにピックアップし、さらに各分野ごとに今年注目を集めた研究成果を選び出した(Notable advances 2014)。またDrugs that made headlines in 2014では、がん、感染症などに対して期待通り、あるいは期待以上の評判を得た「青信号」の薬から、安全性が疑問になるなど、何だか危ない失敗作まで、今年登場した主な医薬品について情報を簡潔にまとめ、評価してみた。

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