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脂質代謝:クラスリンアダプターNumbはNPC1L1との動的な相互作用を介して腸のコレステロール吸収を調節する

Nature Medicine 20, 1 doi: 10.1038/nm.3417

高コレステロール血症は過剰なコレステロール取り込みが原因で起こることが多く、先進国では全死亡数の約50%の原因である心血管疾患に対する主要なリスク因子の1つとなっている。腸でのコレステロール吸収はNPC1L1(Niemann-Pick C1-like 1)タンパク質の小胞性エンドサイトーシスにより仲介されることが示されているが、ステロール刺激によって起こるNPC1L1取り込みの機序はいまだに不明である。本論文では、NPC1L1の細胞質内C末端尾部中にエンドサイトーシスペプチドシグナルのYVNXXF(Xはどのアミノ酸でも可)が存在することを明らかにした。NPC1L1のN末端ドメインにコレステロールが結合すると、NPC1L1のYVNXXF含有領域が細胞膜との結合から解放され、Numbを結合できるようになる。クラスリンアダプターであるNumbはこのモチーフを特異的に認識し、取り込みのためにクラスリンを動員した。NPC1L1とNumbの相互作用を障害するとコレステロール取り込みが低下した。マウスの腸でNumbを除去すると、食餌性コレステロールの吸収と血漿コレステロールレベルが顕著に低下した。以上の結果は、Numbは腸でのコレステロール吸収に重要なタンパク質であり、高コレステロール血症の治療標的となる可能性を示している。

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