Perspective

自閉症:自閉症におけるシナプス異常の治療に向かう進展

Nature Medicine 19, 6 doi: 10.1038/nm.3193

自閉症スペクトラム障害(ASD)には、社会性障害やコミュニケーション障害、また反復的行動を特徴とする一連の障害が含まれる。ASD患者の大部分は原因が不明だが、ASD症例の少なくとも20%では遺伝学的原因を明らかにできる。現在のところ、ASDの治療法はないが、マウスモデルを使った研究では、一部のASDは患者が成人期に達していても状態を緩和できる可能性があることが示された。ASDに関与する遺伝子は、シナプス恒常性を変化させる一般的な経路群に集中しているように見える。ASDの臨床症状の不均一性を考えると、表現型の「回復」がヒトでも起こりうるかどうかを確認する目的で、特別な「シナプス異常に関する臨床試験」を設計・開始すべきであると我々は考えている。

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