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関節リウマチ:FOXP3のリン酸化は、関節リウマチで制御性T細胞の機能を制御し、TNF-αによって抑制される

Nature Medicine 19, 3 doi: 10.1038/nm.3085

制御性T(Treg)細胞は自己免疫疾患を抑制し、またTreg細胞機能の障害は関節リウマチと関連している。今回我々は、FOXP3(forkhead box P3)転写因子の活性、したがってTreg細胞の抑制機能が、FOXP3のC末端DNA結合ドメイン中のセリン418リン酸化によって調節されていることを明らかにした。関節リウマチ患者由来のTreg細胞では、このセリン418部位がタンパク質脱リン酸化酵素1(PP1)によって特異的に脱リン酸化されており、これがTreg細胞の機能障害につながる。タンパク質脱リン酸化酵素1の発現と酵素活性は炎症を起こした滑膜で腫瘍壊死因子α (TNF-α)により誘導される。さらに、TNF-αによって誘導されたTreg細胞機能不全は、関節リウマチの炎症を起こした滑膜内のインターロイキン17(IL-17)+およびインターフェロンγ(IFNγ)+CD4+ T細胞数の増加と相関していた。TNF-α特異的抗体の投与は関節リウマチ患者でTreg機能を回復させ、この回復はTreg細胞でのPP1発現の低下とリン酸化されたFOXP3の増加と関連していた。したがって、TNF-αは関節リウマチ患者の滑膜で、Treg細胞と病原性のTH17およびTH1細胞とのバランスをFOXP3の脱リン酸化を介して制御している。

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