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ペルオキシレドキシンは梗塞後の脳に炎症を起こす

Nature Medicine 18, 6 doi: 10.1038/nm.2797

虚血性梗塞後の脳で、血流によって運ばれてきた炎症細胞が組織傷害を引き起こす仕組みは、よくわかっていない。細胞質の抗酸化タンパク質で、酸化還元バランスにきわめて重要なペルオキシレドキシンは、虚血細胞から細胞外へ放出されて強力な「危険シグナル」として働き、マクロファージを活性化させて有害なサイトカイン応答を引き起こすことが、新たな研究で示された。この知見によって、虚血性損傷の亜急性期に起こる組織傷害の新規な原因が明らかになり、新しい治療法が示唆された。

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