Between Bedside and Bench

皮膚の下に潜むもの:インターロイキン17を産生するγδT細胞は皮膚の下に潜んでいる?

Nature Medicine 18, 12 doi: 10.1038/nm.3016

乾癬に炎症がかかわっていることについては反論の余地がないにもかかわらず、この皮膚疾患の発生と進行の際にどんな種類の免疫細胞やサイトカインが関与しているのかは、十分には解明されていない。そのうえ、免疫細胞ネットワークの複雑性や、マウスとヒトの間にあると考えられる差異のために、この病気のトランスレーショナル研究は成功していない。そういうわけで、効果的な治療法を開発しようとするなら、乾癬にかかわっている多数の免疫要因の中でどれが重要なのかを徹底的に解明することが不可欠となる。BEDSIDE TO BENCHではJ Kruegerが、T細胞の一種でヒトでインターロイキン17を放出するTH17細胞が、乾癬の発症機序に必須と考えられる理由について論じている。インターロイキン17と乾癬にかかわっていると考えられるほかのサイトカインとの相互作用についても、さらなる研究が必要だが、それに加えてTH17のほかにどんな種類のT細胞がインターロイキン17を産生しているのか、そしてそれはいつ産生されるのかという問題も未解決である。BENCH TO BEDSIDEではB BecherとS Pantelyushinが、ヒトの乾癬に似た皮膚炎症を起こすマウスモデルに注目して、この問題を調べている。このモデルでは、γδT細胞と呼ばれる、皮膚に侵入する自然免疫細胞の一群が皮膚炎症を進行させること、特にこの病気の初期にそれが顕著であることが明らかになった。このことから、乾癬の発症には自然免疫が重要な役割を果たしていると考えられる。

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