Between Bedside and Bench

てんかんが表に現れる前に:新生児発作にかかわるカリウムチャネルの異常から治療法を考える

Nature Medicine 18, 11 doi: 10.1038/nm.2987

てんかんはどのようにして始まるのか、また、てんかんの確立はどうすれば阻止できるのか、こうした問題の解明への関心が高まっている。しかし、てんかんの防止に最も適した標的は何か、この複雑な疾患を治療するための入り口となる共通の経路が存在するのかどうかについては、多くの疑問が未解決である。BEDSIDE TO BENCHではR C ScottとG L Holmesが、新生児の発作を治療することで、成長後にてんかんに結びつきかねない慢性認知障害や脳発達障害を防ぐという代替的な治療法について検討している。発達中の脳で抑制性シグナルを増加させることは、脳の過剰な興奮と発作感受性の増大を抑え、子どもでのてんかん発症を防止するのに役立つかもしれない。BENCH TO BEDSIDEではA Vezzaniが、mTOR経路がてんかん発生を防止するための標的候補となりうる理由を論証している。mTORは、幼少期の発作と症状が確立してからの病態進行に役割を担っており、そのことから、てんかんの発生や進行のさまざまな段階でこの病気にかかわる共通のメディエーターではないかと考えられるようになってきた。現在の抗てんかん薬では小児の発作を防いだり、てんかん発生を阻止したりできないことを考えると、新しい疾患修飾療法の開発は今なお優先事項の1つだといえる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度