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出生前遺伝子検査という「パンドラの箱」を開ける

Nature Medicine 17, 3 doi: 10.1038/nm0311-250

ダウン症候群の原因となる21トリソミーは、最もよくみられる常染色体異数性であり、出生前検査や選択的中絶がなければ600人に1人の割合で生まれてくる。しかし、現在の21トリソミー出生前診断には侵襲的な手法が必要であり、流産のリスクを伴う。R Chiuたちは今回、母体血漿中の胎児DNAのマルチプレックス法による塩基配列解読を使って解析を行う、21トリソミーについて初めての非侵襲的大規模出生前評価について報告している。その結果から、この塩基配列解読法をダウン症候群の現行のスクリーニングや診断プログラムに組み込む可能性が浮上しているが、そうすればほかの遺伝疾患の診断にもこれを使えるかもしれない。この研究が出生前遺伝子スクリーニングや診断にもつ意味について、4人の専門家に訊ねてみた。

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