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心疾患:miR-499はカルシニューリンとDrp1を標的としてミトコンドリア動態を制御する

Nature Medicine 17, 1 doi: 10.1038/nm.2282

心筋梗塞は、世界中で主要な死亡原因の1つとなっている。今回我々は、マイクロRNA-499(miR-499)レベルの変化がアポトーシスや心筋梗塞の重症度、および虚血-再還流により惹起された心機能異常に影響を与えることを報告する。カルシニューリン触媒サブユニットのαおよびβアイソフォームの両方がmiR-499の直接の標的であり、miR-499はカルシニューリンが介在するDrp1(dynamin-related protein-1)脱リン酸化を抑制し、それによりミトコンドリアでのDrp1蓄積とミトコンドリア分裂プログラムのDrp1介在性活性化を低下させて、心筋細胞のアポトーシスを阻害することが見いだされた。また、p53が転写レベルでmiR-499発現を低下させることもわかった。以上の結果はミトコンドリア分裂装置の調節にmiR-499が役割を担っていることを明らかにしており、miR-499レベルの調整が心筋梗塞の治療法となる可能性が考えられる。

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