目次

Volume 4 Number 92007年9月号

Editorial

 試された地震国日本の原子力発電所

原子力発電の将来にとって重大な時期に発生した、柏崎刈羽原発の地震被災。日本の対応は、原子力発電に関する明るい見通しと落とし穴の両方を浮き彫りにした。

Special Feature

 リンネと日本の分類学 –生誕300年を記念して–

Nature本誌は2007年7月12日号に、カール・フォン・リンネ生誕300年の記念行事の一環として5月29日にロンドン・リンネ協会で行われた天皇陛下のご講演の抜粋を掲載いたしました。このたび宮内庁のご協力を得て、そのご講演全文の邦訳をNature Digestに掲載する運びとなりましたことを誠にうれしく存じます。

News Features

 50歳を迎えた多世界解釈

50年前、量子力学の標準的な解釈に不満を抱いた1人の物理学専攻の大学院生が、まったく新しい解釈を考え出した。彼の解釈をめぐって起きたその後の論争をMark Buchananが報告する。

 生物系SF作家の逆襲

サイエンスフィクション(SF)でおなじみのタイムマシン、宇宙船、アトミックブラスターといった装置の数々は、物理系の題材である。けれどもSFには生物系の題材もあり、エイリアンの進化から意識のパラドックスに至るあらゆる話題にドラマとペーソスを見いだせる。生物学に造詣の深い4人のSF作家に、生物系SFについて語り合ってもらった。

Japanese Author

 新たな地震「ゆっくり地震」のスケール法則を発見(井出 哲)

近年、「ゆっくり地震」とよばれる奇妙な現象が相次いで発見されている。東京大学大学院理学系研究科の井出哲講師らとスタンフォード大学の合同研究チームは、主に四国西部のデータを解析し、これらの現象が1つの単純な法則に従うことを突き止め、Nature 5月3日号1に発表した。ゆっくり地震とはどんな地震なのか、井出講師に話を聞いた。

 なじみ深いメダカの全ゲノムを、日本のチームが独自に解読(武田 洋幸)

日本でおなじみのメダカのゲノム解読に、東京大学と国立遺伝学研究所のチームが成功した(論文はNature 6月7日号掲載)。脊椎動物では、これまでにヒト、チンパンジー、イヌ、ミドリフグなどのゲノムが解読されているが、日本産のモデル生物を対象に、日本独自で全ゲノムが解読されたのは初めて。生物進化の道筋やヒトと共通する病気の解明などが進むものと期待されている。解読プロジェクトに携わった東京大学の武田洋幸教授に話を聞いた。

Nature Highlights

 ハイライト

Forum Report

 アジア・パシフィック地域のネットワーク -科学研究の発展に向けて-

先日、ネイチャー・パブリッシング・グループ(NPG)のアジア・パシフィック部門設立20周年を記念するフォーラムが開催された。フォーラムには今日の科学研究をリードする著名人が参加して、ネットワークの整備によりアジア・パシフィック地域の科学の可能性を押し広げていく方法について話し合った。このような機会はめったにない。

英語でnature

 カニは殻を利用して廃棄物を処理する

「デトックス」、つまり体内にたまった毒素を排出させることに、健康や美容に敏感な人は懸命に取り組んでいます。食生活の改善からリンパマッサージまで、お金をかけたり地道な努力を重ねたりして、体の内側からきれいになりたいと願うのです。 カニにとっても「デトックス」は重要です。汚染された水域にすむカニは、有害な微量金属が体内にたまるため、結果として生殖障害や再生の遅れなどの問題が起こります。しかし、どうやらカニは毒素を劇的に排出させる方法を知っているようです。今回は、大きなはさみを振る動作で知られるシオマネキを使った調査からわかったことをまとめた記事を読んでみましょう。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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