妊娠により「生物学的年齢」が上がるが、出産すると回復する
妊娠すると母親の「生物学的年齢」は上がるが、出産後には回復し、場合によっては妊娠初期よりも若い状態に戻る。 Credit: Chicago Tribune/Getty
妊娠と加齢の共通点は、身体的な痛みや気鬱（きうつ）だけではない。妊娠すると、妊婦のDNA上に存在する特定の化学マーカーの分布が変化する。この変化は加齢に見られる特徴とよく似ている。しかし、Cell Metabolismのオンラインに2024年3月22日付で発表された最新研究によると、出産後数カ月で、この化学的パターンは以前の状態に戻るという1。この研究結果は、マウスを使った以前の研究結果や、ヒトにおける予備的な研究結果を裏付けるものである2。
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翻訳：古川奈々子
原文
Pregnancy advances your ‘biological’ age — but giving birth turns it back- Nature (2024-03-22) | DOI: 10.1038/d41586-024-00843-w
- Saima Sidik
参考文献
- Pham, H. et al. Cell Metab. https://doi.org/10.1016/j.cmet.2024.02.016 (2024).
- Poganik, J. R. et al. Cell Metab. 35, 807–820.e5 (2023).
- Samani, N. J. & van der Harst, P. Heart 94, 537–539 (2008).
- Wu, J. W. et al. Sci. Rep. 11, 15929 (2021).