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深海への進出

現生の深海魚、ニシアカエソ(Synodus intermedius)。 Credit: Humberto Ramirez/Moment/Getty

深海に潜む奇妙な生命体は原始的な姿で、まるで海が誕生した当時からいるかのように思えるかもしれない。だが実際は、これらの魚などの動物は数億年かけて深海の圧力と低温、暗闇に適応してきた。脊椎動物がこの漆黒の世界に進出したのはいつなのか? 深海の化石は少なく、太古の深海にいた生物に関する理解はごく部分的なものにとどまってきたが、最近、腹ぺこの魚が餌を食べた痕跡の化石がProceedings of the National Academy of Sciencesに報告された。この報告は、そうした魚が、1億3000万年前には既に深海を泳いでいたことを示している。

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Nature ダイジェスト Vol. 21 No. 3

DOI: 10.1038/ndigest.2024.240320a