2016年11月号Volume 13 Number 11
ポリマーの可能性は無限大!
私たちの生活に不可欠なナイロンやポリエチレンは、単一の小さな分子が鎖状につながった巨大な分子で、高分子(ポリマー)と呼ばれる。ポリマーは今日では見事な発展を遂げているが、その概念が受け入れられるようになったのは1930年頃だ。どこにでも使われているが故、環境問題を引き起こしてもいるが、その解決策として期待されているのはバイオベースの「ポリマー」であり、さらには、薬物送達分子やデータ記憶装置としての開発も進められている。
Editorial
News in Japan
News Feature
ポリマーの可能性は無限大!
プラスチックに代表されるポリマーは、現代生活のほぼ至る所に浸透している。その可能性はまだまだ底知れない。
Japanese Author
標的遺伝子だけオンに! エピゲノム編集登場
2012年に登場するやいなや、世界中で使われるようになったゲノム編集技術CRISPR-Cas9。狙ったDNA配列を簡単に操作できることから、DNAの修飾状態を改変する「エピゲノム編集」への応用も期待されている。今回、群馬大学 生体調節研究所の畑田出穂教授と森田純代研究員は、狙った遺伝子のスイッチだけをオンにするDNA脱メチル化技術を完成させた。
News & Views
シナプスの要、ナノカラム
シナプス前部にある神経伝達物質分子を放出する領域と、それを捕獲するシナプス後部の領域をつなぐ「ナノカラム」構造が発見された。シナプス間隙をまたぐこの構造は、シナプスの組織化と調節の機構についての手掛かりを与えてくれる。
完全にソフトなロボット
タコ型ロボット「オクトボット」が開発された。これは、完全に柔らかい材料だけで作られた最初のロボットだ。化学反応で動力を得て、流体論理回路で制御されている。これまでの機械を超える可能性のある、「ソフトロボット」時代の幕開けを告げるものだ。
News Scan
クローン動物短命説は誤りだった
初の厳密な検証が行われ、通常の動物と同じであることが判明した
乳房にマイクロバイオーム
乳がんリスクを左右している可能性も
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Nature ダイジェストISSN 2424-0702 (online) ISSN 2189-7778 (print)