The Nature Top Ten アクセスランキング

Nature アクセスランキングでは、前月nature.comで、最もダウンロードが多かった記事や論文をランキングしています。日本サイトでは、一部日本語要約も掲載しております。ここにおけるランクは、論文・記事の質、科学的重要性、引用回数などを示すものではありません。人気のあったコンテンツをお楽しみください。

2019年3月20日 ~ 2019年4月19日

  • 皮質回路で影響をマッピング

    Nature 567 (2019年3月21日)

    皮質では、相互に結合したニューロン集団が回路を作り、神経表現を改編するための演算を行う。神経科学上の基本的問題は、この局所回路によってどの変換が能動的に行われているかを解くことである。S ChettihとC Harveyは今回、覚醒マウスの一次視覚野(V1)で単一ニューロンの活動を擾乱したときに、その活動が周囲のニューロンに及ぼす影響を画像化する新たな方法を開発した。この因果推論実験によって、同調が類似したニューロンの抑制など、V1での局所的相互作用の諸原則が明らかになった。この技術は、他のニューロン集団でもその演算を検討するための一般的なツールとして役立つ可能性がある。

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    doi: 10.1038/d41586-019-00687-9 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/s41586-019-0997-6 | 全文  | PDF

  • グリオブラストーマの代謝脆弱性

    Nature 567 (2019年3月21日)

    ほとんどのがんでは、固有の代謝要求を満たすために細胞代謝の再プログラム化が起こっている。今回L Paradaたちは、グリオブラストーマ(神経膠芽腫)細胞で変化した代謝環境を標的とする薬剤を探すために、これらの細胞を標的とするが類似の正常細胞は標的としない化合物を慎重にスクリーニングして、グリオブラストーマの細胞死を誘導する低分子Gboxinを発見した。Gboxinはミトコンドリアの酸化的リン酸化複合体に結合して、F0F1 ATPアーゼの活性を阻害する。Gboxinは複数のマウスモデルで活性を示し、グリオブラストーマの増殖を抑制したが、正常細胞に対する明確な毒性は認められなかった。

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    doi: 10.1038/s41586-019-0993-x | 全文  | PDF

  • 銀河系中心を貫くX線の「チムニー」

    Nature 567 (2019年3月21日)

    天の川銀河の中心領域には双極性のローブがあり、銀河面から垂直に約15パーセク広がっていることがX線と電波の両方で確認されている。これよりはるかに大きなスケールでは、巨大な「バブル」がγ線で見つかっていて、約150パーセクという中間のスケールでは、電波のバブルが銀河面の上方にのみあることが分かっている。これら全ての構造には、高エネルギー粒子の注入が必要である。今回G Pontiたちは、銀河面の上下に数百パーセクにわたって広がる顕著なX線構造を見いだしている。彼らは、今回見つかったX線の「チムニー」が、高エネルギー粒子の流れを通す排出経路であると推測している。

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    doi: 10.1038/d41586-019-00811-9 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/s41586-019-1009-6 | 全文  | PDF

  • 分子でアルゴリズムを実行する

    Nature 567 (2019年3月21日)

    ゲノムは、化学系が情報を記憶し処理して分子活動や構造形成を誘導できることを示す際立った例証となっており、分子による物質のプログラミングが可能になり実用化される可能性があるとの期待が高まっている。その目標に向けての第一歩は、単純な自己集合系がどのように分子相互作用を用いてアルゴリズムをコードして実行しているかを理解し、強力な計算プログラムを実行できるかどうかを明らかにすることである。今回D Woodsたちは、355個の自己集合DNAタイルが再プログラムによって多種多様なアルゴリズム(コピー、ソート、回文認識、リーダー選出、63までの計数など)を実行できることを報告している。今回の結果は、将来のプログラム可能な化学系において、分子の自己集合が信頼性の高いアルゴリズム構成要素として役立つ可能性を示唆している。

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    doi: 10.1038/s41586-019-1014-9 | 全文  | PDF

  • ケトンを壊して作り変える

    Nature 567 (2019年3月21日)

    近年、有機分子中に自然に多く存在するC–H結合の活性化に、かなりの進展が見られた。こうした中、最近では、分子のC–C結合の活性化、ひいては骨格改造の可能性に弾みがついている。今回G Dongたちは、イリジウム触媒を用いるケトンのC–C結合の活性化について報告している。この反応はピラゾール中間体の芳香族化によって駆動され、このとき生じたアルキルフラグメントがさらに変換され、結果として脱アシル化が起こったり、ホモログ化によってカルボニル基の位置が異なるケトンが形成されたりする。また、環状ケトンの場合、骨格脱構築によって環が切断される。

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    doi: 10.1038/s41586-019-0926-8 | 全文  | PDF

  • 振動を符号化する

    Nature 567 (2019年3月21日)

    体性感覚系では、物体への能動的な接触(例えばマウスのひげを使った探索行動)と受動的な曝露の両方によって情報が生じる。この異なる情報を理解するためには、特異的な符号化機構と回路が必要と思われる。D Huberたちは今回、マウスの一次体性感覚野(S1)のニューロンが、前肢に与えた受動的刺激をどのように符号化するのか調べている。その結果、マウスの前肢のS1ニューロンが、刺激の周波数と振幅の両者を合わせる符号化方式に依存し、皮下の深部機械受容器を必要とするらしいことが見いだされた。これらの知見は、マウスの前肢は、能動的探索よりも基質振動に対する受動的「リスニング」に最も適合した感覚チャネルであることを示唆している。

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    doi: 10.1038/s41586-019-1015-8 | 全文  | PDF

  • STING活性化の構造基盤

    Nature 567 (2019年3月21日)

    STINGは、細胞質中のDNAに対する自然免疫応答に重要な役割を担うタンパク質で、リガンドであるサイクリックジヌクレオチド(cGAMP)に結合するとコンホメーション変化を起こし、キナーゼTBK1を引き寄せて活性化する。TBK1は次いで、STINGと転写因子IRF3をリン酸化する。TBK1によってリン酸化されたIRF3は二量体化し、核へと移動してI型インターフェロンの発現を調節する。今回Z Chenたちはクライオ(極低温)電子顕微鏡を使って、完全長STINGのリガンドが結合していない状態とcGAMPが結合した状態の構造を明らかにしている。得られた2つの構造の比較からSTING活性化のモデルが考案され、変異導入解析によって裏付けが得られた。同じグループからのもう1つの論文では、TBK1とSTINGの間の相互作用の構造基盤が確認され、STING中のTBK1結合モチーフが突き止められて、STINGを介したシグナル伝達の予想外のモデルが提案されている。STINGのアゴニストはがん治療に、またアンタゴニストは自己免疫疾患の治療に使えると考えられているので、その活性化機構を明らかにした今回の結果は、これらの薬剤候補の開発に重要なものとなるだろう。

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    doi: 10.1038/d41586-019-00707-8 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/s41586-019-0998-5 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/s41586-019-1000-2 | 全文  | PDF

  • 乳がんの遅発性再発の予測を向上させる

    Nature 567 (2019年3月21日)

    乳がん患者の長期的な管理では、再発リスクを明らかにすることが必要だが、それはまだ達成されていない。再発予測が向上すれば、個別化治療改善の助けとなり、フォローアップ治療の質が高まるだろう。C Curtisたちは今回、長期間の追跡調査データを用いて、臨床エンドポイントと関連リスクをモデル化した。彼らはさまざまな再発リスクの前兆となる統合分子サブグループを明らかにして、遅発性再発グループを特定し、標準的な臨床共変量以上に予測に役立つと考えられる枠組みを示した。

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    doi: 10.1038/s41586-019-1007-8 | 全文  | PDF

  • 嚢胞性繊維症におけるイオン分泌と気道防御の回復

    Nature 567 (2019年3月21日)

    嚢胞性繊維症(CF)は、トランスポーターである嚢胞性繊維症膜貫通調節タンパク質(CFTR)の機能喪欠変異が原因で起こり、これによって気道の機能や呼吸器系の宿主防御が減弱する。これまで、CFTR機能の回復を目指して特定の変異を標的にする戦略が考案されてきたが、M Burkeたちは今回、あらゆるCFTR変異に対して作用し得る小分子の効果を調べている。非選択的なイオンチャネルを形成するアンホテリシンBが、肺上皮におけるイオン輸送を改善して、CF患者由来の培養細胞やCFのブタモデルで抗菌活性などの機能的特性を回復させることが明らかになった。CFTRに依存しないこの効果は、この戦略が、異なるCFTR変異を持つCF患者に広く適用できる可能性を示唆している。

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    doi: 10.1038/d41586-019-00781-y | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/s41586-019-1018-5 | 全文  | PDF

  • mRNA修飾を引き起こすヒストン修飾

    Nature 567 (2019年3月21日)

    トランスクリプトーム中には、RNAのアデニンのN6に対するメチル基付加(m6A)が広く見られる。J Chenたちは今回、このm6A修飾が蓄積する仕組みを調べた。その結果、転写伸長に関連するヒストンH3リシン36のトリメチル化標識が、RNAを修飾するメチルトランスフェラーゼ複合体を誘導することが明らかになった。この研究は、ヒストン修飾とRNA修飾の相互作用が、転写と同時に起こることを示している。

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    doi: 10.1038/s41586-019-1016-7 | 全文  | PDF

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