Nature ハイライト

Cover Story:気温上昇への脆弱さ:温暖化する世界に対する熱帯の昆虫の適応能力の限界

Nature 651, 8106

表紙は、アンデス東部山脈の低標高地から中標高地で見られる蛾の一種Idalus iragorriの画像で、一帯には数多くの昆虫種が生息している。全昆虫種の70%以上が熱帯に生息しているが、地球温暖化が、生態系の重要な構成要素である昆虫種にどのような影響を及ぼし得るのかは十分には分かっていない。今週号ではK Holzmannたちが、この問題の解明を目指して、アフリカと南米の約2300種の昆虫を解析した結果について報告している。彼らは、高標高地に生息する昆虫は高温により良く適応できる一方、低標高地に生息する昆虫はうまく適応できないことを見いだした。全体として、熱帯の昆虫が地球温暖化に対処できる能力は限られており、研究対象となった低標高地の昆虫の半数が、将来予想される気温上昇の結果として死滅するリスクにさらされていることが明らかになった。

2026年3月19日号の Nature ハイライト

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