Nature ハイライト
Cover Story:地域の展望:現地の専門家の知見によってサハラ以南アフリカの生物多様性の詳細な実態が明らかに
Nature 649, 8095
表紙は、南アフリカに生息するハーテビースト(Alcelaphus buselaphus)である。生物多様性の維持は持続可能な開発の中核である一方で、政策立案者は意思決定の指針となる、該当地域での生物多様性の状態に関する状況特異的な情報を欠いていることが多い。今週号ではH Clementsたちが、この状況を改善し得る手法を提示している。研究チームは、アフリカの生物多様性の専門家200人による地域に根差した知識を活用し、サハラ以南アフリカの本来の生物多様性がどの程度残っているかについて包括的な調査を行った。その結果、サハラ以南アフリカは産業化以前の動植物の個体数が、平均で24%失われていることが分かった。最も損失が大きいのは生物多様性完全度指数が55%未満のルワンダとナイジェリアで、最も損失が小さいのは同指数が85%を超えるナミビアとボツワナであった。著者たちは、残存する生物の大部分は、人々が自然と共生し自然に依存している、牧野や自然林に見られると指摘している。このことは、包摂的な保全手法が有効である可能性を示唆している。
2026年1月1日号の Nature ハイライト
量子コンピューティング:448個の中性原子による汎用量子コンピューティング
スピントロニクス:量子幾何学によるカイラルフェルミオン流の分離
ペロブスカイトLED:高性能タンデム型ペロブスカイトLEDの実現
太陽光発電:フレキシブルなペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池
持続可能性:ウエアラブルヘルスケア電子機器の環境への影響
高分子学:ランダムヘテロポリマーの調節による金属タンパク質の模倣
有機化学:カルボン酸からアラインを合成する
生物多様性:サハラ以南アフリカの動物による生態系機能の変化
代謝:昆虫のカルシウム調節機構
遺伝的多様性:エンバクのパンゲノムとパントランスクリプトーム
神経科学:母語と非母語が脳に起こす反応の差
がん:染色体外DNAの継承を制御する塩基配列
発生生物学:サル胚モデルによる原腸形成の再現
計算生物学:RFdiffusionを用いた抗体のde novo設計法
腫瘍免疫学:PD-1を介した幹細胞様CD8+ T細胞の維持機構
がん治療:NSD2阻害剤はがん治療薬になり得る
がん治療:治療抵抗性の前立腺がんの可塑性と薬剤抵抗性を元に戻す
細胞生物学:セクレトームmRNA翻訳のルナパークによる制御
タンパク質設計:高性能タンパク質触媒の設計はRiff-Diffで

