Nature ハイライト

Cover Story:飛行への道:初期の飛行性脊椎動物に最も近縁な動物

Nature 588, 7838

翼竜類は動力飛行(羽ばたき飛行)を進化させた最初の脊椎動物だが、その正確な進化的起源をたどるのはこれまで困難だった。今回M Ezcurraたちは、表紙の想像図で描かれているlxalerpeton polesinensisなどの、ラゲルペトン類(lagerpetid)と呼ばれる肢の長い華奢な体の動物の一群が翼竜類の姉妹群である可能性が非常に高いことを示して、この空白を埋めるのを助けている。著者たちは、マイクロコンピューター断層撮影(マイクロCT)と骨格の化石の3D再構築を用いることで、内耳の形をはじめ、ラゲルペトン類と翼竜類に共通する数々の特異な特徴を特定した。陸生の脊椎動物と飛行性の脊椎動物の間の正確な遷移はまだ分かっていないが、今回著者たちが集めた証拠は、翼竜類の解剖学的特徴の進化における最初の段階を明らかにしている。

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