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免疫学:GPR15誘導型CD8+制御性T細胞が腸の炎症を制御する
Nature 656, 8129 doi: 10.1038/s41586-026-10749-4
炎症性腸疾患(IBD)は、消化管の炎症と機能障害による慢性的な苦痛を引き起こし、大腸がんへ進行することがある。IBDの有病率は上昇しており、治療を改善するために、その発症機構をより深く理解することが急務となっている。GPR15は、免疫細胞に発現するGタンパク質共役受容体で、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)とサル免疫不全ウイルス(SIV)の侵入補助因子であることが報告されている。今回我々は、GPR15が、粘膜内に存在するGPR15誘導型CD8+制御性Tリンパ球サブセット(CD8+ TIGR細胞)のマーカーであるとともに、そのホーミング受容体であることを示す。ヒトにおける有害なGPR15遺伝子バリアントは、CD8+ TIGR細胞のホーミング異常を引き起こし、重度の早期発症型IBDと関連していた。さらに、散発性IBD患者の腸粘膜では、CD8+ TIGR細胞が減少していた。マウスでは、GPR15欠損によってCD8+ TIGR細胞の大腸へのホーミングが損なわれ、その結果、炎症性マクロファージが蓄積して大腸炎に対する感受性が高まった。CD8+ TIGR細胞は、FasリガンドおよびTWEAK(TNF-related weak inducer of apoptosis)を用いて、腸損傷や疾患によって活性化されたマクロファージを強力に殺傷する。CD8+ TIGR細胞の特定は、器官特異的な免疫調節に関する新たな手掛かりをもたらすとともに、IBDに対する治療法の可能性を示す。

