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健康科学:1990〜2023年のアジアにおける平均寿命の変化をもたらした要因のマッピング

Nature 656, 8129 doi: 10.1038/s41586-026-10739-6

平均寿命は、集団の健康状態を示す主要な指標であり、保健政策を導く重要な指針である。アジアは世界人口の約60%を占めるが、アジア諸国での平均寿命の長期的傾向やその根底にある要因に関する研究は限定的であり、これまでの研究の多くは、西洋諸国や高所得国・地域に焦点を当てたものであった。本論文で我々は、世界疾病負荷(GBD)研究2023のデータを用いた、アジアの34カ国・地域における1990〜2023年の平均寿命、死因別死亡率およびリスク因子に関する包括的な解析の結果を示す。平均寿命は、1990〜2023年に全ての国・地域で伸びており、年平均の伸びが最も大きかったのは南アジア、最も小さかったのは高所得アジア太平洋地域だった。心血管疾患による死亡率の低下は、中央アジア、東アジア、高所得アジア太平洋地域で平均寿命延長に寄与した主な要因であった一方、南アジアおよび東南アジアでは下痢性疾患と結核による死亡の減少が最大の要因であった。2019年から2023年にかけては、アジアのいくつかの地域で平均寿命が短縮し、これは主に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)が原因であり、パンデミックの最初の年には平均寿命が2年近く短縮した。平均寿命の変化の要因となった死因やそれに関与したリスク因子は、地域間でも国・地域間でも異なっていた。従って、比例的普遍主義の原則に基づいて、アジア全体で早期死亡を減らし、平均寿命の格差を縮小するためには、地域レベルと国レベルの両方での積極的かつ効果的な政策が不可欠である。

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