Article

タンパク質設計:GPCRを標的とするミニタンパク質のde novo設計

Nature 656, 8129 doi: 10.1038/s41586-026-10656-8

Gタンパク質共役受容体(GPCR)は生理機能において重要な役割を担っており、創薬や医薬品開発の中心的な標的である。しかし、GPCRは膜内在性タンパク質であり、コンホメーションを動的に変化させるため、タンパク質性のアゴニストおよびアンタゴニストの設計は困難である。今回我々は、高親和性で効力が高く、かつ高選択性のGPCR結合ミニタンパク質を作製するためのde novo設計法と、受容体輸送経路転換(receptor diversion)法を利用した顕微鏡観察に基づくハイスループットスクリーニングについて報告する。我々は、掻痒や疼痛に関わる受容体を活性化するミニタンパク質アゴニストに加え、がん、糖尿病や肥満などの代謝障害、片頭痛への関与が示されている受容体を阻害するアンタゴニストを設計した。受容体に結合した5種類の設計体のクライオ電子顕微鏡構造は、計算設計モデルに近かった。設計したケモカイン受容体アンタゴニストは、in vivoにおいて、臨床的に用いられている薬剤と同程度に造血幹・前駆細胞を動員し、有害作用はより少なかった。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度