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天文学:電波マグネターからの偏光したX線放射で探る真空複屈折

Nature 656, 8128 doi: 10.1038/s41586-026-10859-z

マグネターは、1014ガウスを超える極めて強力な表面磁場を持つ、孤立した中性子星である。その明るいX線放射を使うと、電磁波の伝播に量子電磁力学(QED)の影響が現れる物理領域を探ることができる。強力な磁場の下で、真空が光の偏光状態ごとに異なる屈折率を示す「真空複屈折」という現象は、QEDによって長らく予想されてきたが、いまだに確認されていない。本論文で我々は、X線偏光観測衛星IXPE、X線タイミング観測装置NICER、パークス/ムリヤン電波天文台によるX線と電波の観測を連携させることで得られた、電波を放射するマグネター1E 1547.0–5408のパルス位相およびエネルギーごとに分解した偏光測定結果について報告する。我々は、熱放射が支配的な軟X線帯で高い偏光度(PD)を検出した。自転1周期にわたる平均PDは2 keVで65%に達し、その後、2 keVから4 keVにかけて大幅に減少した。特定の回転位相では、2–3 keVのPDは80%近くまで増加し、電波ビーム通過中も高い値(≳ 40%)を保っていた。パルス位相に伴うX線および電波の偏光角の変化は、いずれもパルサーの回転ベクトルモデルと整合的であり、放射の幾何学的配置が星の大規模な磁場構造に対応していることを示唆する。総合するとこれらの特徴は、光が真空複屈折の影響を受けずに無限遠まで伝播することを仮定した標準的な表面放射モデルに疑問を投げ掛けている。磁気圏内の光の伝播が真空複屈折に支配されるとすれば、X線の偏光信号を無理なく説明できる。今回の結果は、QEDを代表するこの予測を探る上で顕著な進展であり、超強磁場下の量子物理学を宇宙から探る新たな窓を開き、この領域に焦点を合わせた観測的および理論的なさらなる研究を促す。

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