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物性物理学:ピエゾキラル効果
Nature 656, 8127 doi: 10.1038/s41586-026-10845-5
キラリティーは、物質に広くみられる性質であり、物理学、化学、生物学にまたがる多くの重要な現象の根底にある。その重要性が広範に及ぶことを考えると、固体系においてキラリティーを合理的に制御するプロトコルの開発が強く望まれており、特に、この効果を連続的かつ双方向に調整できれば有望である。しかしこの目標は、この構造秩序と線形に結合する普遍的な共役場が存在しないため、まだ達成されていない。今回我々は、機械的ひずみを通じてキラリティー制御を可能にするピエゾキラル効果を報告する。我々は、対称性解析により、各単位胞内に互いに反対のキラリティーを持つ断片を含む幅広い種類のアキラル結晶において、一軸ひずみがキラリティーを誘起するという、これまで認識されていなかった効果を明らかにする。ひずみによって誘起されるこの掌性は、ひずみの方向を変えるか、圧縮ひずみと引張ひずみを切り替えることによって調整できる。我々は、ひずみ下で光学活性を測定することにより、AgGaS2におけるこの効果を実験的に検証した。今回の発見は、キラリティー制御の新たなスキームを確立するものであり、スピントロニクスから不斉触媒反応、そして生物系におけるエナンチオ選択的相互作用に至るまで、幅広い応用可能性がある。

