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植物科学:CHPOはイネの低温からの回復と窒素利用を協調させている

Nature 656, 8127 doi: 10.1038/s41586-026-10682-6

世界のイネの生産は、異常な気温変動と、窒素肥料に起因する環境汚染によって、ますます大きな課題に直面している。低温レジリアンスと窒素利用効率(NUE)を両立する品種の開発が有望な解決策だが、これらの形質を協調させる分子ネットワークについてはほとんど解明されていない。今回我々は、低温耐性と低温レジリアンスの両方に共有する量的形質座位の基礎となる主要遺伝子、CHILLING PHOENIXCHPO)を特定した。CHPOはMYB転写因子をコードし、イネにおいて低温後の回復と窒素利用を協調させる重要な調節因子として働く。GCG反復配列がコードするポリアラニントラクトに生じた自然変異は、CHPOのDNA結合の選択性を変化させ、ジャポニカ型(CHPOjap)とインディカ型(CHPOind)の間で調節性の出力が異なる方向に振り分けられることで、低温耐性と低温レジリアンスに相反する作用をもたらす。このような対立遺伝子変異は、栽培化選択によって形成されたものであり、CHPOjap対立遺伝子は中国の野生イネに由来する可能性が高い。CHPOjapは、OsTCP19OsNRT2.4を直接の標的としてNUEを精密に調整し、それによって低温耐性と低温からのレジリアンスを高める。これらの知見は、低温ストレスによって誘導される高効率窒素利用モジュールが、低温ストレスによる損傷を軽減する機構的枠組みをもたらすとともに、回復過程での高い低温レジリアンスとNUEを併せ持つイネ品種を育種するための分子設計戦略となる可能性を示している。

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